今回は、子どものリズム感を良くする方法について考えてみます。
「方法」というと何か大げさですが、「考え方」ぐらいな感じで書いてみたいとおもいます。
対象は赤ちゃん~幼児ですが、それ以上でも当てはまるかもしれません。リズム感ってどういうの?とおもうかもしれませんね。ここでは、「音楽に合わせて体をゆすったりしてそれがなんとなく音(ビート)に合っていること」ぐらいな感じとします。
ダンスのビートでバチバチ踊るっ、というものではないです。
あくまで個人の経験や幼児の息子を見てのお話なので、参考程度にしてもらえれば・・・。
主にこんな疑問や心配がある場合、参考にしてみてください。
- リズム感って必要?
- リズム感って先天的に決まっているの?
- ダンスを習わせたいけれど大丈夫かな・・・
- リズム感ってどうすればよくなる?
リズム感って必要?
生きていく上では必要ないかもしれません。
でもリズム感があると得というか有利とはおもいます。
文部科学省が「平成20年3月28日に中学校学習指導要領を改訂しています。新学習指導要領では「中学校保健体育で武道・ダンスを含めたすべての領域を必修とする」というもの。
『中学校学習指導要領解説・保健体育編』では、「現代的なリズムのダンス」というものを選択履修可能だとか。
現代的なリズム???最初はそうおもいました。これはロック(ロックミュージック)やヒップホップ(ヒップホップミュージック)のことだそうです・・・。
学校でもダンスが必修ということなんですね。ロックやヒップホップはある程度一定間隔のリズムがある音楽を伴いますから、ダンスができるできないは別として将来中学生になったときに「リズム感があると有利!」ではないでしょうか?
他にもスポーツの場面で有利かもしれません。バスケットボールやボクシング、他にもいろいろあるとはおもいますが、リズム感があると良いパフォーマンスを発揮できるみたいな話はチラっと聞いたか読んだことがあります。
「パパッ」と動く系のものや、相手の動きを翻弄したりリズムを崩したりするものは、自分がリズムをコントロールできていないとうまくいかないとおもうので、それはそうかなと考えています。
スポーツ以外にも楽器演奏や歌、それにダンスの授業などでもリズム感があった方が、ないよりは得!とおもいます。必須とは言いません。
下の項目につながることですが、私自身子どもの頃に特別なリズムトレ-ニングをやった記憶がありません。でも大人になってダンスはできました。
リズム感って先天的に決まっているの?
おそらくリズム感は先天的に決まっていません。
先天的とは、生まれながらに備わっているものです。その逆で後天的とは、トレーニングなどで体得するものです。
何らかの研究があるのかもしれませんが、ここでは別の形でお話しします。
人種的な先天性という切り口で。「黒人はリズム感が良い」というイメージがあるかもしれませんね?ですが、彼らの中でも日本で育った人は、あまりダンスが上手くないといいます。
どういうことかというと、「日常的にダンスをする環境にない人は人種に関わらず生まれながらに得意というわけではない」ということになります。
ここでいう黒人とは、アフリカンアメリカン(ブラックアメリカン)とします。今回のテーマはリズム感ですので、肌の色は重要ではありません。とかく黒人のリズム感やダンスのセンスは、ステレオタイプ(先入観や思い込み)で語られる場面が見受けられることから例として挙げました。
ちなみに世界を見るとキューバやポリネシア他の地域でもリズム主体の音楽やダンス文化がありますが、彼らに対してあまり「リズム感が良い」という語られ方がされないような。なぜだろう・・・。
違う言い方をすれば「トレーニングや習慣、環境などでリズム感は育つ」ことになります。
子どもにダンスを習わせたいけれど大丈夫かな・・・
私なら「子どもがダンスを楽しめそうなら是非」と言います。
大丈夫かどうかは、「クラスに馴染めるか心配」というのと「できるかどうか心配」というのがあるかもしれません。
クラスに馴染めるか心配
馴染めるかどうかの心配については、確かに生まれながらの性格というか子どものキャラクターみたいなのが心配ですね。「よくおしゃべりをする、活発、おっとり、しっかり、人見知り、恥ずかしがり」など。
子どもの性格からくるものについては、やはりダンス教室に馴染めるかどうかはあるとおもいます。何らかのプログラムに幼児向けのダンスやリズム練習が含まれているみたいなのでしたら壁が低いかもしれません。
できるかどうか心配
体験クラスがあればチャレンジしてみるのも良いですね。どんな反応をするか見ることができます。
今回はリズム感がテーマですので、ダンスができるかどうかは問題ではないですね。リズム感は、ダンス教室がベストな解決策とは限りません。自宅の落ち着いた環境でDVDや音楽、楽器や音の出るおもちゃなどでも十分リズムがある環境を作ることができます。
幼児ぐらいの小さい子どもになるとダンス教室というより、他の形態のリズム教室・音楽教室みたいなものになるかもしれません。
子どものダンスは、競技向けダンスではない限り「この動きができなければダメっ」というものでもないとおもいます。大人のクラスになると「クラスについて行かなくては」みたいな意識があるかもしれませんが・・・。
楽しそうに踊れているのなら、ダンスを習うのに十分かなと考えます。楽しいと繰り返したくなるので、音楽に反応したくなるはずです。それは、リズムに反応しているということ。
リスム感って、音(リズム)への反応なんじゃないかなとおもいます。音(リズム)があるから体を動かしたくなる。音を無視して先に体を動かしてしまうと、ただ動かしたいだけ・・・かな?
それでもなんとなく体の動きがビートに合っていれば、リズムに合わせようとしている反応とはおもいます。それはリズムの感覚がつかめているとは言えないでしょうか。
音への感受性/興味の強弱は、子どもの性格によってはあるかもしれませんね。
幼児の場合、「へ~そんな風に体を動かせるようになってきたの!」とポジティブに見守れるといいですね。
リズム感ってどうすればよくなる?
日ごろからリズムのある音楽、例えばテレビから流れてくる曲とか、ラジオ、おもちゃなど自然に耳から入ってくれば、体を動かさなくても一定リズムのビートは感じているとおもいます。
好きな子供番組とかがあれば、そこから流れてくる音楽は子供にとってきっと特別なものですね。そこから音楽に慣れるのも「好きだから聴く」なので良いですね。
音が出るおもちゃもあります。ボタンを押すと音楽やリズムが流れる。幼児はそのおもちゃの反応に興味があるとおもいます。
うちの場合、息子は好きな子供番組から流れる音楽で体をゆすります。あと0歳の頃から親が体をくっつけて一緒に音楽に合わせて動きました。ゆれているぐらいですが。
今では何も言わなくてもビートがはっきりした音楽が流れると体をタテやヨコにゆすって楽しそうに動きます。もちろんその音楽や映像に意識がいっている時だけですが。
曲のリズムにもだいたい合っている感じで体を動かすので、リズム感が育ちつつあるのかな?と見ています。
- 子どもが「好き」とおもえる音楽や映像
- 子どもは親と一緒に「楽しそうに」動けると喜ぶかも
- 親がリズム感に自信がなくても「リズムに反応する」ことが第一歩
私とリズム感とのかかわりを簡単に。黒人ダンサーに7年ちょっと?習っていました。ヒップホップというジャンルです。過去にダンススクールでインストラクターをしたこともあります。これも多分累計だと100人以上?指導したような。ニューヨークで短期間ダンスの修行をした経験あり。大人になってから(後天的に)ダンスを好きで楽しんでやっているうちに正確なリズム感が自然と身についていました。何事も「好き」って強味。
- リスム感は、ないよりはあった方が得または有利。
- 中学生はダンスが必修に。
- リズム感は、おそらく先天的に決まっていない。
- 子どもが楽しめそうならダンス/音楽教室の選択もあり。
- 親も一緒に楽しみながら音楽で体を動かせると子どもはうれしいかも。
- 好きな子供番組や音の出るおもちゃなどで楽しく体をゆすることが第一歩。
最後に「上手に踊れているけれどちょっとリズムが合っていない」のと「あまり上手に踊れていないけれどリズムはピッタリ」、どっちが好きですか?
私は後者・・・。